大会は、大会役員と競技役員で運営されます。
 とくに、競技役員としては、次の方々が当たります。  
  競技役員長(レフェリー) 競技審判部長と副部長 競技委員 
  総務部長と副部長 総務委員 式典主任 進行主任 会場主任 報道主任 救護主任 
  受付・接待主任、宿泊・弁当係 記録・掲示係 シャトル主任 審判主任 審判員 
  補助員(得点表示係を含む)など

 ここでは、とくに審判員の任務(心構え)について学習しましょう。

1 審判員とは、競技役員長(レフェリー)、競技審判部長と副部長、主審、サービス
 ジャッジおよび線審の総称です。(公認審判員規程第1条第3項参照)
 そして、審判員は、「競技規則」、「大会運営規程」、「公認審判員規」に精通し、
 マッチ(試合)においては、
審判員の判定は、その審判員の責任とするすべての事実に関して最終のものである。」 に基づいて、厳正に判定しなければなりません。
 
2006年改正で、線審の判定が明らかに誤りであると主審が判断したとき、主審がその
 判定を覆すことができるようになりました。(オーバールール)

 また、ゲームはプレーヤーのためのものである」ことを忘れてはいけません。

2 通常、1コートの審判団は、主審、サービスジャッジ(SJ)、線審(×)2人、
 得点表示係(○)2人または1人の計6人または5人で構成します。  
 

×

主審

○  

SJ

      

×

   
  (注1)サービスジャッジ(SJ)は、省略されることがあります。
      この場合、サービスジャッジの任務は、主審が代わって行います。
   (注2) 線審の担当ラインは、サイドラインとバックバウンダりーラインです。
      主審の担当するラインは、ショートサービスラインとセンターラインです。
   (注3) 2人の線審がSJのサイドに配置されることがあります。
      この場合の担当ラインは、サイドラインとバックバウンダりーラインです。
      そして、主審が担当するラインは、ショートサービスラインとセンターライン
      の他に自分側のサイドラインが加わります。

                                          3 主審への助言(競技規則第17条、公認審判員規3条・第4条参照)
  一般的助言
 
 (1) コールは迅速にかつ威厳をもってするが、間違ったときはそれ
  を認め、謝り、訂正しましょう。
 (2) すべてのアナウンスとスコアのコールは、プレーヤーにも観客
  にも、はっきり聞こえるように、明瞭かつ大きな声でされなけれ
  ばなりません。
   
  主審のコールの仕方(PDF文書)印刷して活用してください。  
  
  (3) 競技規則に違反していたかどうかわからなかった場合は、「フォルト」をコール
   すべきではなく、そのままゲームを続行させましょう。
  (4) 決して観客やプレーヤーに聞いたり、その他の言動に影響を受けてはなりません。
  (5) 他の審判員の立場を尊重し、士気の高揚につとめる。
    例えば、線審の判定(合図)を確認し、信頼関係を確立しましょう。


   マッチ(試合)を始める前までの主審の任務は次のとおりです。

  (1) 競技役員長(レフェリー)または進行係からスコアシートを受け取ります。
   スコアシートの記入方法 日バ発表(PDF文書)印刷して活用してください。
   
スコアシートの記入例  日バ発表(PDF文書)印刷して活用してください。

    (2) 使用されるあらゆる得点表示装置の機能が正常かどうかを確認します。
  (3) ポストがライン上にあるかを確認します。
  (4)ネットの高さを点検し、ネットの両側とポストの間に隙間がないかを確認します。
   (サービス
ジャッジが任命されているときは、主審は通常、本規程第3条第1項(3)と
    (4)の任務をサービス
ジャッジに任せます)

  (5)シャトルが障害物に当ったときの会場ルールが設けられているかどうかを確認しま
    す。

  (6)サービスジャッジおよび線審がその任務を承知しているか、また正しく位置してい
    るかどうか
を確認します。(公認審判員規程第5条と第6条)

  (7) プレーの遅れを避けるため、競技規則第3条に基づき検査されたシャトルが、マッ
    チ(試合)
のために充分用意されているかどうかを確認します。

  (8) シャトルの交換は主審が決定します。試打をしない、させない。
  (9)プレーヤーの着衣に関する大会運営規程{色、デザイン、レタリング(背面文字
    など)、宣伝}
にかなっているかどうかを点検し、違反のないようにします。違
    反(あるいは違反に近いもの)についての判定は、どんなことでもマッチ(試合)
    開始前、あるいは、もしそうできないのであれば、マッチ(試合)の終了後直ちに
    競技役員長(レフェリー)または大会の責任者に報告します。


  イエローカード、「レッドカードの出し方         

 (1) 違反または不品行な振る舞いをしたプレーヤーを呼び寄せて、
   「(プレーヤー名)、ウォーニング フォー ミスコンダクト」

  とコールし、同時に右手にイエローカードを持ち、それを頭上に挙げます。
 (2) 再び違反または不品行な振る舞いをしたプレーヤーを呼び寄せて、
   「(プレーヤー名)、フォルト フォー ミスコンダクト」
  とコールし、同時に右手にレッドーカードを持ち、それを頭上に挙げます。
 (3) プレーヤーを失格させる権限は、競技役員長(レフェリー)にあります。
   失格させる場合、主審は競技役員長(レフェリー)よりブラックカード
   を受け取り、それを右手に持ち、頭上に挙げ、
   「(プレーヤー名)、ディスクオリファイド フォー ミスコンダクト」
   とアナウンスします。

  その他

  (1) 担当ラインの近くで、シャトルの落下点が、プレーヤーの陰で見えなかったときは
   「レット」とします。決して、線審などに聞いてはいけません。
  (2) 線審が4人以上のときに、コーナーに落下したシャトルの判定を2人の線審が同
    時にする場合があります。そして、2人の判定が異なるときは、「アウト」の判定
    を採択します。
  (3) 線審、サービスジャッジのコールまたは合図を確認してからコールしましょう。
  (4) インターバルのとき、プレーヤーにアドバイスをする目的でコート内に入れる人数
    は延べ2人までです。この間に水分補給をする場合が多いので、審判台の両側の
    コートサイドが望ましいです。
  (5) マッチ(試合)終了後、当該プレーヤーと握手することを心掛けましょう。

4 サービスジャッジへの助言
 (1) マッチ(試合)開始前に、ポストの位置、ネットの高さ、そしてネットとポストの間
  に隙間がないかを点検します。

 (2) 5種類のフォルトの合図(シグナル)を熟知しておきましょう。      

アバブ・ザ・ウエスト シャフトが下に向いていない フット・フォルト
羽根打ちサービス サービスの遅延と中断

  (3) 主審が、選手を紹介している間は起立していて、「ラブオール」とコールしたら
  着席します。

  (4) サービスの時のシャトルの高さのフォルトは、早めにとる方がよいでしょう。
  (5) シャトルの交換は、主審の許可を見届けて交換します。
  (6) シャトルが不足しそうになったらシャトルの筒を振ってシャトル係へ合図します。
  (7) ダブルスが終ったら、リボンを回収して主審へ渡す。
 (8) マッチ(試合)終了後起立して当該プレーヤーと握手することを心掛けましょう。

新ルール サービスの時のシャトル全体の高さ
 
サーバーのラケットで打たれる瞬間に、シャトル全体(いかなる部分)がコート面
 から1.15m以下でないときフォルトになりました。

 
このとき、ラケットのシャフトは下向きでなければならないことは、不問になりました。
 ここで、シャトル全体というのは、

5 線審への助言(公認審判員規第6条第8項参照)
  (1) 「アウト」、「イン」、「判定ができなかったとき」の合図(シグナル)を熟知しておきましょう。   

「アウト」のとき 「イン」のとき 判定できなかたとき
大きな声で「アウト」とコールし、
両腕を水平に広げて合図する。
このとき、手の平は前に向ける。
無言で、右手でシャトルの
落下点の近くのラインを指す。
両手で目を覆って合図する。


 (2) 主審が、選手を紹介している間は起立していて、「ラブオール」とコールしたら
  着席します。

 (3) 担当するラインは、サイドライン(半分)とバックバウンダリーラインです。
   ダブルスの場合は、ロングサービスラインが加わります。
   シャトルの落下点の判定ができなかったときは、両手で目を覆って「シャトルの
  落下点が見えなかった」という合図をしましょう。
   この場合、主審が代わりに判定するか、「レット」になります。
 (4) ショートサービスラインとセンターラインは主審が担当するので、合図をしては
  いけません。
 (5) 線審の任務は、シャトルの落下点の判定をすることだけです。したがって、シャ
  トルがプレーヤーに当ったとか、ネットに触れたとかの判定は決してしてはいけま
    ません。
                                      以上

審判員の任務
2008.12. 2018-9.一部改正